自律神経失調症に関連する病名

広い意味で言えば、自律神経失調症ですが顕著な症状をとらえると別の病名で診断される場合もあります。

呼吸器系

・過呼吸症候群(過換気症候群)・・・突然に呼吸が荒くなり、酸欠状態のように息苦しくなるもの。

・気管支喘息・・・アレルギー疾患の1つだが、副交感神経が過度に緊張し交感神経が抑制されて発作がおこるもの。

 

神経系

・片頭痛・・・こめかみのあたりが波打つようにズキズキと痛むもの。

・筋緊張性頭痛・・・後頭部に鈍痛があり、ひどくなると頭全体が締め付けられるように痛むもの。首・肩・背中のこりをともなう。

 

婦人科系

・更年期障害・・・閉経の前後数年間の更年期に、女性ホルモンの分泌変調によっておこるもので症状はさまざま。(更年期障害のページ)

 

消化器系

・神経性下痢・・・食べ物ではなく、疲労やストレスなどが原因で、すぐに下痢をおこすもの。

・過敏性大腸症候群・・・神経性の下痢や便秘を繰り返すもので、交互におこる場合もある。

・胆道ジスキネジー・・・腹部に差し込みのような激しい痛みをおこすもの。

・神経性嘔吐症・・・思いあたる原因がないのに、たびたび嘔吐したり吐き気をもよおしたりするもの。

・反復性さんせん痛・・・おへそ周辺に発作的な痛みをおこすもので、子供に多くみられる。

 

循環器系

・パニック障害・・・心電図などには異常がないのに、突然の動悸、息切れ、胸痛、頻脈、呼吸困難などがおこるもの。

・不整脈・・・原因はいろいろあるが、疲労やストレスによる不規則な脈拍がおこるもの。

・起立性失調症候群・・・急に立ち上がったり姿勢を変えたりした時に、立ちくらみやめまいをおこすもの。

・起立性調整障害・・・起立性失調症候群と同じようなもので、とくに思春期におこることがおおい。

 

耳鼻咽喉系

眩暈(めまい)症・・・からだがフラフラするようなめまいや立ちくらみで、耳や脳に異常がないのにおこるもの。

メニエール病・・・天井がぐるぐると回るようなめまいが特徴で、内耳の異常が原因とされるもの。

咽喉頭異常感症・・・咽頭や食堂に異常はないのに、のどのあたりにつまった感じや圧迫感を感じるもの。

乗り物酔い・・・乗り物に酔いやすいのは体質的なものといわれるが、自律神経の機能低下によってもおこる。

 

口腔系

・顎関節症・・・口を開けるとあごの関節がカクカク鳴ったり、痛みを感じて開きにくかったりするもの。

口内異常感症・・・口の中が異常に乾く、味覚がおかしい、不快な感じがするといった異常感が特徴。

舌痛症・・・傷ついているわけでもないのに、舌先がピリピリと傷んだり、違和感を覚えたりするもの。

 

泌尿器系

・神経性頻尿・・・膀胱や腎臓に異常がないのに、トイレの回数が多い、残尿感がある、排尿痛などがおこるもの。

夜尿症・・・腎臓や膀胱などに原因があるものもあるが、神経系のものもあり、精神的ストレスによるといわれる。

 

皮膚系

円形脱毛症・・・頭髪に円形の部分的な脱毛がおこるもの。大きさや数には個人差がある。(脱毛症のページ)

発汗異常・・・暑くもないのに汗が流れるように出るもの。更年期の女性に多い。

慢性蕁麻疹・・・アレルギー症状の1つだが、精神的ストレスなどによってあらわれる。

似たような病状のある病気

自律神経失調症は、症状も人によってさまざまで、定義も曖昧なところがあります。

そのため、気分がすぐれない、頭痛や疲れがとれない日々があると「最近忙しかったし、ストレスが溜まって自律神経の乱れの病気かな」と安易に自己判断しがちです。

病状・症状は病気を判断する手がかりの1つですが、同じような症状でも別の病気という可能性があります。自分ひとりで勝手に判断しないで、なかなか改善しないと感じたら病院で検査することをお勧めします。

 

自律神経失調症と似た症状がある病気

糖尿病・・・のどの異常な渇き、倦怠感、かすみ目、多尿、など

胃がん・・・胸やけ、胃もたれ、胃の不快感、など

食道がん・・・胸のつかえ感、飲み込みにくさ、など

膠原病・・・倦怠感、関節痛、発熱、など

脳腫瘍・・・頭痛、吐き気、手足のしびれ、ふらつき、など

貧血・・・からだのだるさ、動悸、息切れ、微熱、など

~薬に頼らない健康なからだを目指す~
自律神経専門治療院
ユナイテッド治療院 院長 市原 祐之
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