◎血脈と神志をつかさどる臓器です。
心には、血を全身に循環させるポンプのような役目と、精神や意識、思考をコントロールする2つの働きがあります。
血を全身に送るのは、心気の推動作用によるもので、この働きによって血の栄養分を、臓腑や組織に行き渡らせることができます。
西洋医学でいう心臓と同じような働きと思っていいですね。
また、神には5つの神(神・魄・魂・意・志)をまとめ、意識と精神をつかさどる神志が存在します。
そのため、心は精神や意識、思考をコントロールする働きをもっています。
心のおもな働き
心は、全身に血を循環させ、精神をつかさどり、コントロールします。
心の神志は五臓の神をまとめているため、各臓腑と精神的な連携をもっています。
また、脳と心の結びつきも深いとされています。
心の気は、小腸の消化吸収も補助しています。
◎血を全身に巡らせる作用
肝に貯蔵された血を、全身に循環させるポンプ機能があり、血の栄養分を身体のすみずみにまで送り出します。
◎精神をコントロールする作用
思考、記憶、意思など、人間の精神状態は心が統制しています。
心と脳、心と肝の精神的な結びつきは強いものといわれています。
心の変調による症状
血を循環させる心の機能が低下すると、身体のあちこちに血行障害を生じます。
なかでも顔は血管が多いため、症状があらわれやすく、健康なときの顔色はつややかで血色が良いのに対して、不調の時は青白く、唇は青紫色になります。
心は、血行障害を改善するために、あるいは心自体に生じた血の不足を解消するために、拍動を増すように働きかけます。
その結果、動悸や不整脈、胸の苦しみ、胸の痛みなどの不調を生じます。ほかにも貧血や手足の冷え、息切れ、脈の空虚などの変調もみられます。
まとめ
心は、喜びの感情と関わっているので、過剰な喜びは神志を緩ませて、精神を不安定にします。
心の、いわゆる心臓の血液のポンプ機能の考え方は、西洋医学の考え方と一緒ですが、東洋医学の独特な考え方が、精神的な面をコントロールしているということではないでしょうか?
現代医学的に考えれば、「心臓が精神をコントロールするわけないじゃないか!」と考えがちですが、
一般的社会でも、精神や心(こころ)のことをハートとか、♡印であらわし、左胸を指したり手を当てたりしますよね。
この考え方や行為は、日本だけのものではないと思います。
外国映画など見ていても、心臓=ハート=こころ(心)=精神(メンタル)を意味しているシーンは数多く見てきました。
こういったことからも、心(しん)は、精神的な面をコントロールする大元だという東洋医学の考え方は、間違いではないだろうとおもうのですが、いかがでしょうか?
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自律神経専門治療院
ユナイテッド治療院 院長 市原 祐之
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